コロナ罹患しました

photo by Matthew Henry on Unsplash

ここ二、三ヶ月、公共交通機関の中でのマスク姿がめっきり減ったように感じていました。もうコロナは終わったからマスクはいらないとか、相変わらずワクチンは政府の陰謀だ、といった声もまた高まっています。Fortuna Moon の講座では皆さんにマスク着用などの予防行動を繰り返しお願いしてきて、幸い、講座会場からの感染拡大は報告されていません。でも今回、当の私が（おそらくは新幹線内で）コロナに罹患してしまいました。その体験を交えて、改めての予防行動の大切さのお話です。

先に謝っておきますが、今回のブログには目新しい情報はとくにありません。私は病気慣れしてますので、こんな高熱初めて！などの記述も感想もありません。これまでに積み上げられてきた「予防大事」「ワクチン大事」などの事例の実感録とお考えください。

お盆休みの朝、なんだか普段と違うな？という気分で起き上がりました。微熱はありましたが、それ以外は目立った症状はなく。しかし、コロナが流行し出した頃から、罹患したらよくて集中治療室、高確率で死亡、といわれてきた身としては、無視するわけにはいきません。家人にお願いして、一番近い大学病院のＥＲに連れて行ってもらいました。そこには以前、大怪我をした際にお世話になったことや、そのときにかかりつけ医からの紹介状などの記録を残してあったこともあり、「なんだかおかしい」程度の主訴でも素早く受け付けてもらえました。もちろんマスクをしっかり着用して、人気のない待合室を探し、その一番隅に座って待っていると、ぱぱっと検査。結果はコロナ陽性でした。

とうとう罹患

「入院ですか？」と流石に怯えながら医師に質問すると「ワクチンも定期的に接種されてますし、お話を伺うとずっとマスク生活とのこと。そのせいでウイルスへの被曝量も比較的少ないはずですから、自宅で様子見ができると思います」という嬉しい拍子抜けの返答が。「でも、基礎疾患があるから、ちょっと高いですが抗ウイルス薬は飲んでください」とのこと。本当にそれだけで大丈夫？？という奇妙な感覚と共に、私は病院を後にして自宅療養を始めました。

家に帰るまでに関係各所に罹患を連絡して、自宅では自室にこもっていると、そこからは四十度の高熱や激しい咳といった一連のコースが始まりました。でもこれはよくある話ですし、私は単純に「あー、寝てよ」としか思わなかったので、省略しましょう。そして、抗ウイルス薬（お財布には痛かったです）を飲み終えた今、咳が残っていますがそれ以外は軽快しています。自室隔離期間に、料理から何から全部頑張ってケアしてくれた家人には、頭が上がりません。

マスクとワクチンで命拾い

重要なのは、死亡も覚悟するほどの基礎疾患持ちである私が、ワクチンと日頃のマスク生活のおかげで死ぬどころか自宅療養でなんとか生還できた、というところです。ネットでは「マスクをしたって罹るんだから」といった声も多いですが、シートベルトをしても交通事故がなくなるわけではありませんが、負傷の程度をぐっと抑えられる、というのと同じ意味があります。日頃から必ず外出時にはマスクをして、手洗いとうがいを心がけていたことは、無駄ではなかったのでしょう。

ワクチンに関する喧しい陰謀論にここで踏み込む気はありませんが、少なくとも医師をはじめとする医療従事者の方々に「ワクチンは最新まで接種しています」と告げてからの安心された表情は、一番、多くの事柄を確実に物語っている、と感じています。

もちろん私一人の経験ですから、何も結論を出せるわけではありません。単に繰り返させていただきたいのは、ワクチンやマスクなしでは私は今頃、ここにはいなかったであろうこと。私をこの世に繋ぎ止めてくれたのは、占いでも魔術でもない常識的な医学知識とその実践だったこと。そして、コロナはまだまだ弱毒化などしていないこと、です。だからこそ、皆さん、各自で出来る限りの予防策を実施していきましょう。決して、無駄にはなりませんから。