オンライン講座の是非
便利さと内容を秤りにかける
新型コロナが流行し出した頃から、多くの占い講座やスピリチュアル・セミナーがオンライン講座を開催したり、これまでオフラインだったものをオンラインに切り替えたりしました。会場代や講師の交通費などの諸経費があまりかからないことから、オフライン講座よりも比較的安価な価格設定がされることも多く、今ではどの講座にも「オンラインはいつ始まりますか?」と聞かれるほどになりました。私自身は正直、あまりオンラインは好きでは無いのですが、時代の要請は無視できないね、と考え始めています。
多くの講師の方々が積極的に取り入れているオンライン授業が苦手なのは、別にデジタル知識がないからではありません。私の年齢からか、これこれこうすればオンラインは簡単ですよーといった感じに親切に教えてくださる方も結構いるんですが、その点は大丈夫なんです。こう見えてもインターネットの興隆と一緒にネット占いなどの仕事をこなしてきていますから、別にデジタル・アレルギーじゃありません。一番の理由は、ひどく疲れるから、なんです。まず、画面の向こう側からの生徒さんのリアクションは、なんとも掴みにくいもの。さらには顔を隠す設定をされる方もけっこうおられるので、今の話は通じたのかな、理解されているのかな?といった確認が取れず、ただ疲れだけが残ってしまいがちです。それで結局は、オフラインがいーなーと感じます。
今回、あえてそのスタイルを変える理由は、大きな視点でいってしまえば「東京への一極集中」です。人口、文化、経済その他全てが首都、東京に集中する現象は止まりそうにもありませんし、私一人がどう頑張ったって、今の流れを変えることは不可能でしょう。今では占い講座などというニッチな講座は、東京、名古屋、大阪といった大都市圏でしか帳尻が合わないといっても過言ではありません。とはいっても、静岡の山の奥深くに住んでいる私自身を始めとして、さまざまな理由で地方の小都市、あるいは過疎地域で生活を営まれている方もけっこうおられるはずです。またそれ以外にも、介護中、育児中、闘病中といった理由で長時間家を空けられない方も少なく無いでしょう。そんな方々に少しでもチャンスを手にしていただくには、やはり、オンライン講座しかないよね!と腹を括ったというわけです。
無理なこともありますが
でも、物事にはなんでも限界があります。現時点ではアーカイブ配信をするつもりはありません。アーカイブ配信にしてしまうと、私自身が受講されている方の反応を確かめる方法がゼロになってしまいますし、極端な場合はどなたが受講されたのかも把握しにくくなってしまうからです。自分の講義をどんな方が受講して、どのように利用なさっているのか、が全くわからないのでは、やりがいどころか不安感しか生まれません。ときには、アーカイブにして放置すればそれだけでお金が入ってくるからいいでしょう?などという不躾なアドバイスをされる方もおられますが、デジタルの世界では、放置できるということは、誰かに何かされる可能性が高くなる、でもあります。講座というのは、自分がかなり心血を注いで作り上げる作品でもありますから、そういう環境にしたくはありません。
お金さえ入ればいい。そう考えるのであれば、いくらでも他にやっていける仕事があるはずでしょう。若いうちから魔女でぇーす!といってテビに出たりとか、まあ、いろいろ、いろいろ、もっといろいろ!なことができたでしょうし、今からだってできるのは明白です。でもそれをしないのですから、講座だってお金中心で実施することはできません。ごめんなさい、理解してください。
最初はここから
ではそんな決意のもとに何をどう始めるのか?ですが。まずは最近出版していただいた『ガチ魔女って、普段 何しているんですか?』をテキストに使った、魔女術の入門知識講座、を考えております。ご購読いただいた方はすでにご存じと思いますが、この本は大きな五章と、その中を細分化した実例集で構成されていますよね。なので、オンラインだけで五章分をしっかりお話ししてから、その後の詳細はオンラインやオフラインを適宜混ぜながら、詳しく講義していければな、と考えています。
とはいっても、これまでとは全く勝手が違うことを始めるのですから、今日明日にすぐ実行できるわけではありません。受講者の方々に提示する図や画像はどうすれば見やすくできるのか、あるいはどんな日程を組めば皆さんにとって受講しやすくなるのかなどなど、実現までに研究していかねばならない課題は山積みです。でも、毎日少しずつでも解決と実施に向けて進んでいきますので、どうぞみなさん、生温い目で見守ってください。
ではこれまでオフラインで行ってきた講座もこれからはどんどんオンラインで実施してほしい、というお声も出てくるかとは思います。これについては何度かテストしてみましたが、どうにもうまくいかないな、というのが結論です、ごめんなさい。もちろん、今後、最初からオンライン向きに構成する講座も出てくるかもしれませんが、それはまたちょっと別の機会に、ということになると思います。
最後になってしまいましたが、今現在開講されている講座には遠くて出られない、という皆さんへ。ヘイズ中村をそちらに呼んでいただければ、日程などご相談した上で、現地まで伺います。お一人では難しいかもしれませんが、数人のお友達を誘っていただいて、講座が開催できる場所を見つけていただければ、あとは何とかなります!動き出してみると、思いがけない同志も見つかるものです。
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